IMMACULATE HEAT COLLEGE ART DEPARTMENT RULES
イマキュレート・ハート・カレッジ美術学部のルール
RULE 1
FIND A PLACE YOU TRUST AND THEN TRY TRUSTING IT FOR A WHILE.
信頼できる部分を見つけ、しばらくそれを信頼すること。
RULE 2
GENERAL DUTIES OF A STUDENT: PULL EVERYTHING OUT OF YOUR TEACHER PULL EVERYTHING OUT OF YOUR FELLOW STUDENTS.
生徒の義務:先生と仲間から可能な限りすべてを引き出すこと。
RULE 3
GENERAL DUTIES OF A TEACHER: PULL EVERYTHING OF YOUR STUDENTS.
先生の義務:生徒から可能な限りすべてを引き出すこと。
RULE 4
CONSIDER EVERYTHING AN EXPERIMENT.
すべてを実験と思うこと。
RULE 5
BE SELF DISCIPLINED. THIS MEANS FINDING SOMEONE WISE OR SMART AND CHOOSING TO FOLLOW THEM. TO BE DISCIPLINED IS TO FOLLOW IN A GOOD WAY. TO BE SELF DISCIPLINED IS TO FOLLOW IN A BETTER WAY.
自己鍛錬できる人であること。これは聡明な人や賢い人を選んでそれに倣うことを意味します。鍛錬できる人は良いやり方を真似できる人。倣いながらさらに良いやり方を見出す人。
RULE 6
MOTHING IS A MISTAKE. THERE'S NO WIN AND NO FAIL. THERE'S ONLY MAKE.
間違いは存在しない。勝ちも負けも存在しない。つくることだけが在る。
RULE 7
THE ONLY RULE IS WORK. IF YOU WORK IT WILL LEAD TO SOMETHING. IT'S THE PEOPLE WHO DO ALL OF THE WORK ALL THE TIME WHOE EVENTUALLY CATCH ON TO THINGS.
唯一のルールは作業すること。取り組み続ければ何かにつながる。すべての作業をこなす人が最終的に何かに到達できる。
RULE 8
DON'T TRY TO CREATE AND ANALYSE AT THE SAME TIME. THEY'RE DIFFERENT PROCESSES.
創造と分析を同時に行わない。それらは別のプロセスです。
RULE 9
BE HAPPY WHENEVER YOU CAN MANAGE IT. ENJOY YOURSELF. IT'S LIGHTER THAN YOU THINK.
出来る限りハッピーでいる。自分であることを楽しむ。それは考えている以上に楽なことです。
RULE 10
"WE'RE BREAKING ALL OF THE RULES. EVEN OUR OWN RULES AND HOW DO WE DO THAT? BY LEAVING PLENTY OF ROOM FOR X QUANTITIES." JOHN CAGE
「私たちはすべてのルールを破る。自分が決めたルールでさえ。どうやってだって?未知数Xのために十分に余白を残しておくこと。」ジョン・ケージの言葉
HELPFUL HINTS: ALWAYS BE AROUND. COME OR GO TO EVERYTHING. ALWAYS GO TO CLASSES. READ ANYTHING YOU CAN GET YOUR HANDS ON. LOOK AT MOVIES CAREFULLY, OFTEN. SAVE EVERYTHING - IT MIGHT COME IN HANDY LATER. THERE SHOULD BE NEW RULES NEXT WEEK.
役立つヒント:常に動き回ること。あらゆるところに行き来すること。毎回授業に出席すること。手当たり次第に本を読むこと。映画を注意深くたくさん見ること。すべてをとっておくこと。- あとで役立つかもしれないから。来週、また新しいルールを考えましょう。


ロサンゼルスのハリウッド地区にあるイマキュレート・ハート修道院 (Sisters of the Immaculate Heart) が運営するイマキュレート・ハート・カレッジ (IHC) の美術学部で教壇に立ち美術を教えながらセリグラフ作品を制作したシスター・メアリー・コリータ・ケント (Sister Mary Corita Kent) 。
シスター・コリータの教育に対する考えを示すものが、ある年の遠足で生徒たちと共に考えた、授業に関する10か条のルールである。
様々な年代の人が男女問わずシスター・コリータの授業を受けていた。その授業はコリータが心酔していたデザイナー、チャールズ・イームズ (Charles Eames) の影響も多大に受けていたようだが、生徒たちに与えた課題にはユニークなものが多かった。
「あなたの腕のどの部分でもいいから3インチ角を選び、それを3時間で絵に描いてみて。一筆書きで」
「洋服の定義を500挙げなさい」
「右利きの人は左手で、左利きの人は右手で絵を描きなさい」
「灰色を作りなさい、でも黒は使わずに」
「左端からはじめて自分の好きな色でページを塗分けなさい。でも紙は見ないこと」
「これらの雑誌の中からあなたの好きな絵や写真を25枚見つけなさい。・・・つぎにそれらを置いて、さらに25枚探しなさい。・・・続いて25枚さらに探しなさい」
コリータの考えをまとめた本『LEARNING BY HEART』を共著として1992年に上梓した生徒でもあったジャン・スチュワード (Jean Steward) の言葉がカリキュラムのユニークさの奥にあるものを言い当てている。
「私の知っているかぎり、美術学部の卒業生やコリータの授業を受けた人の中で、その後、アーティストになった人はとても少ないんです。それは彼女の教えたかったことの焦点が、そこにはなかったからだと思います。コリータはアートを人生の他の部分から切り離してしまうと、それは衰弱したものになると考えていたのでしょうね」
1968, Boston, 80 pages Book (260 x 363 x 11) + 2 Folded Posters + 32 small posters (255 x 355)
修道会時代を通して、そして教会指導者との軋轢から世俗の生活に戻った1968年以降もポスター作品や本のカバーデザインを数多く制作し、そしてアメリカ合衆国郵便公社の切手やボストンの天然ガスタンクの壁画も手掛けたシスター・メアリー・コリータ・ケントの作品集。
コリータ自身のテキストや1952年から1967年までのセリグラフ作品229点(モノクロ)を収録した作品本に加え、折り畳んだ2種のポスターと32枚の小さめのポスターを箱に収めた豪華でユニークな体裁。角度によって瞼が開いたり閉じたりするレンチキュラー・シールが蓋の側面に貼られているのがなんとも懐かしく楽しく可笑しい。
本の状態:外箱が破損(上蓋外れ等)、茶シミあり。タイトルが印字されたハードカバー本のタイトルページに全体的に点状の茶シミ、内部の数ページに所々茶シミあり。折り畳んだ大・中のポスターの4隅にピン穴。大ポスターには中央部分にキズ、中ポスターには折り目に沿って破れあり。32枚ある小ポスターのうち7枚にピン穴あり。そのうちの数枚にヤケあり。
価格:¥63,800