2021年 02月 25日
SHOW JUNE 1962 / Robert M. Wool (Editor in Chief), Henry Wolf (Art Director) |
クレオパトラの昔から、女は美しくなるためには骨身を惜しまなかった。












古代エジプトの貴婦人たちは、孔雀石を砕いて緑の粉末にして、まぶたの上に塗ることを考え出している。強烈な太陽光線と、眼病を防ぐためだと言っていたらしいが、これは建前というもので、アイシャドーの効果を知っていたのだ。
シーザーもアントニオも、もしかしたら、ローマの女たちにない、緑のアイシャドーに彩られたクレオパトラの黒い瞳にフラフラになったのかも知れない。
- 向田邦子「パックの心理学」(クロワッサン/1978・9・10)












SHOW THE MAGAZINE OF THE ARTS JUNE 1962/ Robert M. Wool (Editor in Chief), Henry Wolf (Art Director)
1962, NY, 114 pages, 260 x 330 x 8
アメリカのグラフィック・デザイナー、ヘンリー・ウルフ (Henry Wolf)。
1980年には広告業界のオスカー賞といわれているニューヨーク・アート・ディレクターズ・クラブの Art Directors Club Hall of Fame に殿堂入りした。
そのヘンリー・ウルフのよく知られた仕事が雑誌のアート・ディレクション。1952年にエスクァイア (Esquire)、1958年にハーパース・バザー (Harper's Bazaar) のアート・ディレクターに就任し、バザーではすでに前任のアート・ディレクターだったアレクセイ・ブロドヴィッチ (Alexey Brodovitch) によってスター写真家となっていたリチャード・アヴェドン (Richard Avedon) に加えてエスクァイア時代の知り合いソール・ライター (Saul Leiter) を起用した。その後にスーパーマーケット経営の一族で企業家のハンティングトン・ハートフォード (Huntington Hartford) が1961年に創刊したパフォーミング・アーツ(ショー・ビジネス)をテーマとしたアート誌『SHOW』のアート・ディレクターを1965年の休刊まで担当している。
本書はその『SHOW』の1962年6月号。表紙には1963年に公開された映画『クレオパトラ』で主役を演じたアイシャドウしっかりのエリザベス・テイラー。
そして誌面ではイギリスの作家サマーセット・モーム最晩年の寄稿文を収録。モームのポートレイトと執筆道具のスティール・ライフ撮影はアーヴィング・ペン (Irving Penn)。そのページ・レイアウトはアヴェドンとブロドヴィッチの傑作写真集『OBSERVATIONS』に似ていなくもない・・・、いや、とっても似ている。
本の状態:カバーにキズ、それによる汚れあり。内部の数ページに茶シミあり。その他は経年変化程度。
価格:¥2,970
by booksandthings
| 2021-02-25 12:00
| 雑誌・季刊誌


