2020年 06月 06日
VOGUE OCTOBER 15, 1935 / Cover painting by Pierre Roy |



作品集『青空』にある写真家篠山紀信氏が撮影した金子邸の写真を見ると、2階のアトリエも1階同様に見事に一つの秩序で飾り散らかっている。そのアトリエの一角にある水彩画専用のテーブルには絵具、筆、パレット、貝殻、羽などがあり、真ん中あたりにはフランスのシュルレアリスト、ピエール・ロワ (Pierre Roy) が表紙を描いたファッション誌ヴォーグが配されている。画伯が詩と批評の月刊誌『ユリイカ』の表紙を描いていた頃で、その時の気分そのままのものが置かれていたようだ。











1935, NY, 140 pages, 250 x 325 x 6
ヴォーグ1935年10月15日号。表紙の絵はピエール・ロワ。
ピエール・ロワは1935年からヴォーグの表紙をおそらく10号手掛けており、すべてシュルレアリスム手法の静物画である。ほぼ同時期、ヴォーグのライバル誌ハーパース・バザーも A・M・カッサンドル (A.M. Cassandre) によるシュルレアリスム手法の表紙が続いていたことから、シュルレアリスムのファッションへの影響がうかがえる。
本号では英国スタイルの紹介、ニューヨークのウォルドーフ・アストリア内のボール・ルームでの社交界の女性をモデルにしたエドワード・スタイケン (Edward Steichen) によるファッション写真、見開きページの左右にはセシル・ビートン (Cecil Beaton) によるダフニ・ストレイト (Lady Daphne Straight) とウォリス・シンプソン (Mrs. Ernest A. Simpson) のポートレイトなどを収録。ダフニ・ストレイトは、デンマークの作家で『アフリカの日々』や『バベットの晩餐会』などの著作で知られるイサク・ディネーセンのケニア時代の恋人だったデニス・フィンチ・ハットンの姪であり、ホイットニー家のホイットニー・ストレイトの妻。そしてウォリス・シンプソンは、エドワード8世と結婚し、ウインザー侯爵夫人となった女性。共に社交界では注目のお二人ということになる。
本の状態:背部分にキズあり。カバー表側に擦れ、汚れ、角部分に折れ目、カバー後側に1か所破れ、シワ、シミあり。内部ページは経年変化程度。
価格:SOLD
by booksandthings
| 2020-06-06 12:00
| 雑誌・季刊誌

