2019年 10月 29日
IRVING PENN PLATINUM PRINTS / Sarah Greenough |

しかし1960年に入ると出版物のページは「行き止まり」で、その「悲嘆」は写真のプリントによってのみ慰められると考えが変化した。
その気持ちの変化は、自身の商業的な仕事が減りつつあったこと、ニューヨークの美術市場で写真が脚光を浴びることを予測していたこと、そしてシルバー・ゼラチン・プリントだけでなくプラチナ・パラディウム・プリントを始めたことに起因している。












IRVING PENN PLATINUM PRINTS / Sarah Greenough
2005, Washington, 191 pages, 245 x 285 x 25
写真家アーヴィング・ペンは雑誌への掲載写真からプリントへの関心へと比重を移し、写真を本来の意図や状況、ネガの日付から独立した、新たな独自の芸術作品とするためにプラチナ・パラディウムの技法を用いた。長時間暗室にこもり、100枚以上の試し焼きを繰り返し、きわめて繊細で奥行き感のある、永続性に富んだプリントをものにする。
それから時は過ぎ2002年、ペンは85点のプラチナ・パラディウム・プリントとテスト・プリントのコラージュ17点をワシントンのナショナル・ギャラリー (National Gallery of Art) に寄贈した。
本書はその寄贈を機に2005年6月19日から10月2日まで同美術館で開催された展覧会の際に刊行された図録である。1940年代から80年代までのペンのキャリアのなかで撮影された寄贈作品85点を収録。それらは新たにプラチナ・プリントに焼き直された作品や80年代後半の作品のように当初からプラチナ・プリントで焼かれたものである。加えてペンの試行錯誤が窺える17点すべてのテスト・マテリアル。これらはユニークで貴重な資料であることは言うまでもない。
可能な限りプラチナ・パラディウム・プリントの質感を表現すべく本書の印刷を手掛けたのは美術印刷で世界的に有名なドイツの Dr. Cantz'sche Druckerei 。
本の状態:経年変化程度。
価格:SOLD
by booksandthings
| 2019-10-29 12:00
| 写真

