2017年 06月 01日
MERMAID OF JAPAN / Francis Haar |

以前、弊店のブログで紹介したイタリア人写真家フォスコ・マライーニの『L'ISOLA DELLE PESCATRICI』は、外国人の手によって紹介された海女を主題とした書籍としては、おそらく最も知られたものであろう。イタリア版に端を発し、USA版『THE ISLAND OF THE FISHERWOMEN』、UK版『HEKURA』、ドイツ版『DIE INSEL DER FISCHERMADCHEN』、そして日本版『海女の島・舳倉島』が刊行されている。海外における海女への興味は、フォスコ・マライーニ同様にとっかかりは「裸」である。つまりスケベ心。しかしフォスコ・マライーニの場合は、取材を続ける過程で海女たちの詩的な生活に対する愛着へと変化していったことは、著書を読めばよくわかる。スケベ心と民俗学的探究心。















MERMAID OF JAPAN / Francis Haar
1954, Tokyo, 71 plates, 185 x 262 x 12
フォスコ・マライーニの『L'ISOLA DELLE PESCATRICI』に先駆けること6年。東京の要書房から1954年に刊行された本書は、ハンガリー人写真家フランシス・ハール (Francis Haar) が海女の生活を捉えた写真集である。
フランシス・ハールは、1940年代の初め頃に東京で写真スタジオを開業し、終戦後の1946年から56年の間、再び日本で暮らしている。本書に収録された、その多くがロー・アングルで撮影された71枚の写真には、それぞれ英文のテキストが記されているが、御木本真珠島と記された数点以外は、特に撮影場所は記載されていないのだが、序文を書いたホロウェイ・ブラウン (Holloway Brown) の文章からは、鳥羽の石鏡(いじか)も訪ねているようだ。
サザエ・アワビ漁、海女小屋の様子、天草干し、小屋での食事風景、そして海女たちの表情・姿など、外国人が海女に向けた眼差しを知ることのできる数少ない貴重な写真集のひとつであろう。
本の状態:ジャケットに擦れ、キズ、シワ、縁部分に数か所テープ補修あり。本体は経年変化程度。
価格:SOLD
by booksandthings
| 2017-06-01 12:00
| 写真集 日本

