2021年 02月 17日
WASHINGTON SQUARE / Andre Kertesz |
ニューヨークの批評家は、アンドレ・ケルテスが撮影したワシントン・スクエアの作品について、「ケルテスになって見下ろすことができれば、ワシントン・スクエアだって悪くない」と称賛した。
1975, NY, Unpaged, 152 x 200 x 8
1936年に写真配信会社キーストーンからの依頼で活動の場をパリからニューヨークに移すこととなったハンガリー人写真家アンドレ・ケルテス (Andre Kertesz) 。
1952年に妻のエリザベスと一緒にワシントン・スクエアを見下ろす5番街のアパートの13階に居を構えて以来、ケルテスはその窓から周囲の生活を眺め、時には写真を撮影した。
本書は、1940年代後半から1970年代中頃までのワシントン・スクエアの様子を、散歩者であり観察者でもあるケルテスの心眼で撮影した作品をまとめた1冊である。
公園に賑わいと静寂が交差し、人々の活気と孤独が共存する月並みな景色を、一種瞑想的で詩的なものに変えてしまうケルテスならではの表現力に満ちた晩年の名作写真集。
序文には、『ニューヨーカー (THE NEW YORKER)』の執筆者のひとりブレンダン・ギル (Brendan Gill) が文章を寄せている。余談だがブレンダン・ギルは、この写真集『WASHINGTON SQUARE』に序文を寄せた同年(1975年)に『ニューヨーカー』創刊から50周年の物語をまとめた『HERE AT THE NEW YORKER』を上梓しベストセラー上位を長期間占めた。その著作は、常盤新平の翻訳で『ニューヨーカー物語』と題して刊行されている。
先に紹介したポール・オースター『冬の日誌』のカバーを飾った代表的な1枚は、なぜだか本書『WASHINGTON SQUARE』には収録されていない。
本の状態:ソフトカバー。カバーに擦れによる多少の汚れあり。カバー表側の角部分にシワ、後ろ側の角部分に折れ目あり。後半14ページの角部分に緩やかなシワあり。その他は経年変化程度。
価格:SOLD
アンドレ・ケルテスのオリジナル・プリント。
Stamped with a signed letter in an envelope
プリントのイメージサイズ:W165 H240
フレームのサイズ:W364 H463 D20
状態:プリントの裏側にアンドレ・ケルテスのスタンプ。プリントに添えられたギャラリーの封筒、そして便箋にはケルテスのサイン。
価格:¥330,000
by booksandthings
| 2021-02-17 12:00
| 写真