2015年 07月 01日
CIRCUS (ЦИРК) / Samuil Marshak (С. МАРШАК), Vladimir Lebedev (B. ЛЕБЕДЕВ) |


サーカスの喧騒が伝わるモダンで抽象的なグラフィック・アート。
図式的で、ほとんどあらゆる細部を脱ぎ捨ててしまった形態が生き生きと動きを表現した、十月革命以降の1920年代から30年代初期におけるソビエトの絵本の特徴を代表するイラストレーション。描いた人物はレニングラード国立出版所の児童図書部の美術編集者でもあったウラジーミル・レーベジェフ。子供向けグラフィック・アートの新しい段階の様式を推し進め、数多くの絵本を生み出した。






CIRCUS (ЦИРК) / Samuil Marshak (С. МАРШАК), Vladimir Lebedev (B. ЛЕБЕДЕВ)
1925, Leningrad, Unpaged, 215 x 280 x 2
1917年の十月革命以降の10数年間は、ロシアの児童書のルネッサンス期であり、それまでの啓蒙主義的な理念から変化し、おとぎ話や童謡をベースとした伝統的な題材から都市、労働界、技術などの新しいテーマを題材として、その形式に関する実験が行われた。
人口の半分近くの人が文盲であった当時、大人向けの本は1,500部から3,000部程度の部数しか出版されていなかったのだが、児童書は初版10,000部から15,000部も刊行されており、「教育の重要な武器」と形容された児童書の普及に対するロシア共産党の想いが伝わってくる。
本書はゴールデンコンビ、サムイル・マルシャークとウラジーミル・レーベジェフによる児童書の最高傑作のひとつである。
街頭に貼られたロシア通信社(ROSTA)の宣伝用ポスター、通称「ロスタの窓」におけるサーカスの広告を1冊にまとめたような体裁の絵本。サーカスの演目を見事に視覚化したグラフィック・アートが冴えわたるソビエトの絵本の20世紀におけるマスターピース。印刷はリトグラフ、初版発行部数は10,000部。
本の状態:ソフトカバー。ホッチキス綴じのホッチキスなし。カバーの角部分に折れ目、小さな欠けあり。1ページ目に1箇所シミ。経年による紙の変色あり。その他は経年変化程度。
価格:SOLD
by booksandthings
| 2015-07-01 12:00
| サーカス、音楽、舞台、映画

