2020年 05月 07日
IWAO YAMAWAKI / Ingrid Sischy (Preface) |

1930年から32年までの約2年間、バウハウス・デッサウ校に留学し、「建築・内装」の学科を専攻し、他の学科「広告」「写真」「織物」「造形美術」についてもおそらく興味を持って接したであろう建築家山脇巌。こと「写真」については在学中に実習であるかのようにバウハウスの様子を数多く自ら撮影している。帰国してからは、建築家川喜田煉七郎が1933年に開設した新建築工芸学校で半年ほど「写真と舞台装置」についての教鞭をとっていた。1936年にはドイツの写真芸術についての現状に対する小文で、1920年代末の近代的な感覚と構図のような目立った新しい作品が少なくなったと嘆き、「静かに次の動きを待つとしよう」と期待を残した文章で締めくくっている。このような写真についてアマチュアの域を超えた姿勢で向き合った山脇巌の写真作品は、バウハウス展などの写真資料や自著『欅』に収録されるにとどまり、生前に1冊の写真集として形になることはなかった。



















IWAO YAMAWAKI / Ingrid Sischy (Preface)
1999, Gottingen, 62 plates, 330 x 355 x 26(スリップケース・サイズ)
ファッション・デザイナーであり写真家でもあるカール・ラガーフェルドや著名な編集者イングリッド・シシーらに再発見され、日本ではなくドイツのシュタイデルから刊行された山脇巌の写真集である。バウハウス時代に撮影した写真を中心に、帰国の際に購入し日本に持ち帰ったバウハウスでデザインされた製品や機織り機などを東京の自邸で撮影した写真を含め62枚の作品が収録されている。写真は乳白色の滑らかな質感のページの見開き左側に1枚づつ、全てプリントと同サイズで再現されており、ジャケットは半透明の紙に写真印刷、そして大判、スリップケース付、といった具合に出版社シュタイデルらしく凝ったブックデザイン。収録された写真は、バウハウスを記録した貴重な記録写真であり、また非常にバウハウス・スピリット漂う写真でもあろう。
本の状態:スリップケース及び本体の角部分に僅かな当たりあり。その他は経年変化程度。
価格:SOLD
by booksandthings
| 2020-05-07 12:00
| 写真

