2014年 03月 17日
倉田精二写真集 FLASH UP / 倉田精二 |
子供の頃、近所に刺青師の一家が住んでいた。しもたや風のつくりの家に親子4人が暮らしておられた。刺青師は一風変わった人物で、時々着流しにちょんまげを結っておられたりした。子供たちの名前もはっきりとは覚えていないがたしか「お竹」「お園」とかそういった江戸の町人のような名付けだった。コレクションは日本刀と柱時計(日本刀は泥棒に入られ何本か盗まれて事件になったこともある)。町内の祭りの日には必ず豆絞りの手ぬぐいを寄付され、冬の時期は深夜に拍子木を持って火の用心の見回りを毎夜ひとりでされていた(ある日刺青師一家の目と鼻の先の長屋で火事があり、ほぼ全焼した。あいにく深夜の見回りを終えて熟睡されていた頃に火が出たようだった)。天気のいい日などは家の木戸が開けっ放しになっており、柱時計が壁一面に掛けられた間でヤーさんやその情婦と思われる人たちが寝転がって刺青を彫られている様子を外から眺めることができたので、時々見に行ったものだ。小村雪岱が描いた邦枝完二 『お傳地獄』 の挿絵のようだった。外から覗いていると「カラスやすっぽんを捕ってきたら、1羽(1匹)¥500やる」とよく言われたが持って行った(捕った)ことはない。「その血を飲むんだ」と言っておられたが、単にからかわれていたのだろう。楽しい恐怖感を伴った思い出である。

















倉田精二写真集 FLASH UP / 倉田精二
1980, Tokyo, 190 plates, 211 x 297 x 14
第5回木村伊兵衛賞を受賞した倉田精二の銀座ニコンサロンでの展覧会 “Steet PhotoRandom Tokyo 1975-1979” を機に刊行された写真集。人目のないビルの屋上で褌を締め直し、日本刀片手のヤーさんのポートレイトが強烈な印象のカバーである。強烈なのはカバー写真だけではない。はみ出し野郎、ピンク姐ちゃん、愛国青年、暴走族、女親分、クリカラモンモン、倒錯者、酒と女と博打、セックスと暴力。フラッシュ・アップされた80年代のダークサイドの光景。第5回木村伊兵衛賞の選考委員は石元泰博、大江健三郎、重森弘淹、渡辺義雄、岡井輝雄の5人。評が割れたのだろうか第5回は動物写真家岩合光昭氏の “海からの手紙” も同時受賞となった。写真集の帯に記された「いま写真の流れが大きく変わろうとしている!!」とは、選考委員の言葉だろうか。
本の状態:フラップ付きソフトカバー。ビニールカバーなし。カバーに折れ目、シワ、キズあり。内部の黒色の遊び紙に少しシワ、擦れあり。その他は経年変化程度。
価格:SOLD

















倉田精二写真集 FLASH UP / 倉田精二
1980, Tokyo, 190 plates, 211 x 297 x 14
第5回木村伊兵衛賞を受賞した倉田精二の銀座ニコンサロンでの展覧会 “Steet PhotoRandom Tokyo 1975-1979” を機に刊行された写真集。人目のないビルの屋上で褌を締め直し、日本刀片手のヤーさんのポートレイトが強烈な印象のカバーである。強烈なのはカバー写真だけではない。はみ出し野郎、ピンク姐ちゃん、愛国青年、暴走族、女親分、クリカラモンモン、倒錯者、酒と女と博打、セックスと暴力。フラッシュ・アップされた80年代のダークサイドの光景。第5回木村伊兵衛賞の選考委員は石元泰博、大江健三郎、重森弘淹、渡辺義雄、岡井輝雄の5人。評が割れたのだろうか第5回は動物写真家岩合光昭氏の “海からの手紙” も同時受賞となった。写真集の帯に記された「いま写真の流れが大きく変わろうとしている!!」とは、選考委員の言葉だろうか。
本の状態:フラップ付きソフトカバー。ビニールカバーなし。カバーに折れ目、シワ、キズあり。内部の黒色の遊び紙に少しシワ、擦れあり。その他は経年変化程度。
価格:SOLD
『FLASH UP』の2年後1982年に同じく白夜書房から刊行された続編ともいえる写真集『PHOTO CABARET』。
1982, 東京, Unpaged, 210 x 295 x 15
相変わらずのヤバメの被写体、読んで可笑しい日記風のテキスト。
月に吠える倉田精二のカバーデザインはフォト・モンタージュ作品集『キムラカメラ』で知られるグラフィック・デザイナーの木村恒久。
本の状態:ソフトカバー+ジャケット。帯なし。ジャケットの背の一部が日焼けにより退色。その他は経年変化程度。
価格:SOLD
多くの人がパロディ化したアレクサンドル・ロトチェンコ (Alexander Rodchenko) の作品『Lilya Brik, 1925』。
by booksandthings
| 2014-03-17 12:00
| 写真











