2014年 03月 01日
STILL LIFE / Diane Keaton, Marvin Heiferman |

映画 THE MAN IN THE GRAY FLANNEL SUITS (灰色の服を着た男) のグレゴリー・ペック。
女優であり写真家、編集者でもあるダイアン・キートンは、映画の宣伝用写真ばかりを集めた自著の序文にグレゴリー・ペックについて以下の文章を書いている。
「見知らぬ人に恋をするのは難しいが、理想化されて自分が恋をしていると思うまでになった人を恋うるのは易しい。大人になれば、理想と現実の愛情との区別はつくようになる。例えば、私の人生にグレゴリー・ペックが登場して親密な関係になるなどあり得ないと分かっている。たいていの人が分かっているから、大人になる頃には、グレゴリー・ペックを恋しがったりしない。しかし、もしグレゴリー・ペックが一度でも彼らに触れたなら - 私には一度触れた - 彼は彼らの心組みの大事な部分となる。彼の理想的なイメージはさまざまな様相を帯びて、思春期のたいていは叶わぬ憧れ - 人生がきっと自分の足元に置いてくれるはずだと信じたい憧れのシンボルとなる。」











STILL LIFE / Diane Keaton, Marvin Heiferman
1983, NY, 62 plates, 310 x 305 x 15
ダイアン・キートンがホテルのロビーばかりを撮った写真で個展を開いた時からの付き合いである元カステリ・グラフィックスのマーヴィン・ハイファーマンと共にロサンゼルス中の地下室、倉庫をしらみつぶしに探して大判の映画宣伝用写真を集めた写真集 『STILL LIFE』 を出版した時、当のグレゴリー・ペックからは非常に不機嫌で、低俗的な思い付き、序文もクズと切って捨てられたという。
そのクズだと切って捨てられた作品集には、名作「南太平洋」、「名犬ラッシー」、「黒の報酬」などハリウッドの有名な映画のカラーポジから再現された62枚の写真が収録されている。エルヴィス・プレスリー、ジョーン・クロフォード、ジェームス・メイソン、アネット・フニチェロ、・・・このようなスターたちはその後どうなったのだろうか。そのような疑問からタイトルされた作品集 『静物』 。グレゴリー・ペックは自分がハリウッドの剥製動物に見立てられたのが面白くなかったようだ。
ダイアン・キートンらの制作の趣旨についてはコメントを控えたいが、1950年代・60年代のカラー写真によるハリウッド・リアリティが堪能できる1冊である。
本の状態:ジャケットに多少の擦れあり。見返し、タイトルページ、地部分に点状のシミあり。その他は経年変化程度で概ね良好。
価格:SOLD
by booksandthings
| 2014-03-01 12:00
| 写真集 作家別作品集

