2020年 08月 03日
LE PEIGNOT CARACTERE DESSINE PAR A.M. CASSANDRE / Deberny et Peignot Paris |


手元にある本の中で活字ペニョー体 (Peignot) が用いられている書籍の表紙やページ。
この美しく優雅で均整のとれた文字は同じく A・M・カッサンドル (A.M. Cassandre) が過去に考案した活字体ビフュール体 (Bifur)、アシエ体 (Acier) よりも商業的に成功した。









LE PEIGNOT CARACTERE DESSINE PAR A.M. CASSANDRE / Deberny et Peignot Paris
1937, Paris, 247 x 315 x 3
序説
「逆説的に聞けるかもしれないが、ペニョー体は創造でも革新でもない。少なくともこの2語にしばしば与えられる商業的宣伝の意味合いにおいては。この不正確な言葉の使い方から生じる誤解をわれわれは恐れないわけにはいかない。
事実、今日われわれが公にしたこのアルファベットの本質的な特徴は、新たにデザインされたということではなく、むしろこれに先立つ数多くのアルファベットの書体とは違った考えから生まれたということである。このデザインの主眼 - もちろん重大な意義を担った - は、文字の具体化にある。もし、その主眼が違っていたならば、各文字の姿も、アルファベット全体の姿もこれとは別のものになっていただろう。ただし、その場合においても本質的な原則と思想そのものになんらの変化も生じなかったはずである。
したがって、何度も蒸し返されてきた装飾的な探究などはもはや論外であり、これとは全く反対に、後日、相次ぐ流行や様式が影響を及ぼそうと押し寄せてくるとき、その装飾的探究の出発点として使用できるような、新しい主題からの創造こそが重要なのである。・・・・・。」
このようにカッサンドルの序説が続く、ペニョー体の見本帖が本書である。1937年に活字となって結実したこの書体にカッサンドルは熟考だけで2年以上充て、原初のラテン文字が時間の経過によってもたらされた歪曲、何世紀もの長きにわたってつくりだされた読書の習慣の力について省察を重ねたそうだ。
歴史的タイポグラフィの誕生の瞬間に立ち会える1冊。
本の状態:ソフトカバー。カバー2箇所のホッチキス綴じの下の箇所に破れ、カバー下部に少し折れシワあり。その他は経年変化程度。
価格:SOLD
ペニョー体を紹介したグラフィック・アートの専門誌『ARTS ET METIER GRAPHIQUES』の特別号。
1937, Paris, 88 pages, 245 x 310 x 20
フランスの作家グループ "le Groupe X" が企画・運営した展覧会 L'Exposition du Livre et de L'Imprimerie のカタログとして刊行された特別号。
展覧会のタイトルが示すように、書籍と印刷に関する展覧会であり、その内容は書籍に使用される紙から始まり、印刷、文字、デザイン(装飾)、フランス及び世界の出版物などについての紹介・解説がなされている。
この特別号のテキスト部分はすべてペニョー体が用いられており、広範囲に使用可能なスタンダードな活字体としてのアピールを感じさせる。
本の状態:ソフトカバー。カバーに擦れによる汚れ、背部分にキズあり。内部ページに多少のシワが見られるが、書き込みや切抜き、印刷サンプルの欠損はない。
価格:SOLD
by booksandthings
| 2020-08-03 12:00
| デザイン
















