2013年 12月 30日
PARIS MON COEUR... / Pierre Tisné |

12世紀に定められ現在に至るフランス・パリ市の紋章には 「FLVCTVAT NEC MERGITUR」というラテン語の文字が記されている。「波にたゆたえど沈まず」。幾たびか荒波に呑まれたパリの歴史において現在に最も近い大波は第二次世界大戦下でのナチスドイツによる占領であった。その占領下で地下出版された詩人ルイ・アラゴンの 『Le Musée Gré-vin (1943)』 には「・・・もはや雷鳴ならない証の あの虹を肩に飾り ついに幸多く 力強く 竪琴ひそやかに自由を奏でる国 洪水を超えた私のフランスよ 私は君に敬礼する 」とパリ市の紋章に刻まれた言葉と重なり合う詩が絶唱されている。






















PARIS MON COEUR... / Pierre Tisné
1945, Paris, 144 pages, 250 x 320 x 28
ルイ・アラゴンの詩の一節とモンテーニュの言葉から題された1冊。内容は、わが心「パリ」の賛歌として街を紹介したもの。
法治都市の象徴である裁判所の写真から始まり、学府ソルボンヌ、カルチェラタンの街、バルザックやボードレールら著名作家のポートレイト、本の街、科学と芸術の街、パリジェンヌ、ヴァンドームやコンコルドなどの広場、競馬場などに集う人々のファッション、エレガントな紳士・淑女、様々な商店、ドーム屋根の建物、教会、ランドマークのエッフェル塔、セーヌ川、パリの遊興、世界に名だたるルーブル美術館、、パリの道、マーケット、パリっ子、労働者、パリの夜景、ル・コルビュジェのアトリエ兼住まいやモダン建築・・・など総轄的にパリの姿を紹介している。ラウル・デュフィ、エドゥアール・ヴァイヤール、モーリス・ユトリロ、ロベール・ドロネー、オーギュスト・ルノアール、オノレ・フラゴナール、カミーユ・コロー、パブロ・ピカソ、ピエール・ボナールらの絵画のカラー図版、ロベール・ドアノー、ブラッサイ、アジェらのグラビア印刷による写真がテーマに合わせて収録されている。
本の状態:ジャケットにシミ、汚れ、破れが見られる。見返しに前所有者のスタンプ(3cm x 2cm) と蔵書票が貼られている(共に英語)。内部ページの余白部分に経年による変色あり。目立った汚れや破れはない。
価格:¥5,500 (2020/4/28 UPDATED)
最後のページは、パリ解放1944年8月25日に撮影された通りでのスナップ写真。

by booksandthings
| 2013-12-30 12:00
| 写真集

