2012年 11月 30日
L'ARBRE / Jacques Brosse |
詩人金子光晴夫人の森美千代の雑文(本人曰く)によると、パリの秋色は珈琲店(キャフェ)の張出(テラス)で乾す酒杯(グラス)の色にみることができるそうだ。
キリストの涙と称ぶ、世界最大の葡萄粒からしぼったローマ酒、ラクリマクリスティーテ。秋の入陽を透かす大きな紅。少し禁欲くさい僧院酒、葛の葉の色をしたベネヂクチン。さては秋の冷徹の痛さばかりが舌に残る無色透明の胡瓜酒。強い酔いをもってくるオランダのシーダム。といった具合に洒落た事が書かれている。そしてまたパリの秋は、並木道に張出したテラスで見ることができるそうだ。なにもわざわざムードンやモンテイニーの森に秋を求めに行くまでもない。街によって違った並樹。鈴懸や合歓木、マロニエ、楓が順々に黄葉して、テラスの卓の上を落葉がキリキリ舞いをして走っていったりするとある。










L'ARBRE / Jacques Brosse
1962, Paris, 106 pages, 217 x 192 x 17
落葉を標本のように並べたレイアウトの美しいカバー・デザインの本書は、哲学者、キリスト教歴史学者であり自然主義・神秘主義者でもあるジャック・ブロスの著書。日本でも『世界樹木神話』、『植物の魔術』などの翻訳本も刊行されているユニークな学者である。
パリのロベール・デルピールからシリーズ本として刊行され、この本はサイエンス・シーリーズの中の1冊である。木々にまつわる興味深いテキスト、図版に加え、各ページの隅に描かれた異なった葉のイラストが洒落ている。・・・世界は1本の樹が支えていた・・・。
本の状態: 経年変化程度で概ね良好。
価格: SOLD
キリストの涙と称ぶ、世界最大の葡萄粒からしぼったローマ酒、ラクリマクリスティーテ。秋の入陽を透かす大きな紅。少し禁欲くさい僧院酒、葛の葉の色をしたベネヂクチン。さては秋の冷徹の痛さばかりが舌に残る無色透明の胡瓜酒。強い酔いをもってくるオランダのシーダム。といった具合に洒落た事が書かれている。そしてまたパリの秋は、並木道に張出したテラスで見ることができるそうだ。なにもわざわざムードンやモンテイニーの森に秋を求めに行くまでもない。街によって違った並樹。鈴懸や合歓木、マロニエ、楓が順々に黄葉して、テラスの卓の上を落葉がキリキリ舞いをして走っていったりするとある。










L'ARBRE / Jacques Brosse
1962, Paris, 106 pages, 217 x 192 x 17
落葉を標本のように並べたレイアウトの美しいカバー・デザインの本書は、哲学者、キリスト教歴史学者であり自然主義・神秘主義者でもあるジャック・ブロスの著書。日本でも『世界樹木神話』、『植物の魔術』などの翻訳本も刊行されているユニークな学者である。
パリのロベール・デルピールからシリーズ本として刊行され、この本はサイエンス・シーリーズの中の1冊である。木々にまつわる興味深いテキスト、図版に加え、各ページの隅に描かれた異なった葉のイラストが洒落ている。・・・世界は1本の樹が支えていた・・・。
本の状態: 経年変化程度で概ね良好。
価格: SOLD
by booksandthings
| 2012-11-30 12:00
| その他

