2017年 03月 20日
ALPHONSE MUCHA PHOTOGRAPHS / Graham Ovenden |

チェコスロヴァキアのアールヌーボーの画家、装飾家として知られているアルフォンス・ミュシャが1903年にパリで描いた絵の中の1枚。絵画制作の参考のためにスタジオで家族や友人をモデルにして撮影していたミュシャ本人をイメージさせるような作品である。









ALPHONSE MUCHA PHOTOGRAPHS / Graham Ovenden
1974, London, 95 pages, 223 x 298 x 15
ヌード、あるいは衣裳を身に着けたモデルにポーズをとらせ、数多くの写真を撮影していたアルフォンス・ミュシャの写真集。代表作サラ・ベルナールのポスターの構図も写真の中から窺い知ることができ、数枚の写真にはポーズのバランスを正確に計るかのように几帳面に升目が描かれている。
また、これらの写真はミュシャの絵画作品の資料的価値だけでなく、初期の写真技術に関する資料としても価値あるものだ。本書に収録されている写真の一部は、現存するミュシャ自身のプリントで1880年代に主流だった“Gold chlorobromide print” を元にしている。
後半に収録されているロシアを訪れた際に撮影した写真の数々は、20点から成る連作『Slav Epic (スラヴ叙事詩)』に繋がる。農奴解放以降も生活が向上しない農民の姿が写されており、第一次世界大戦、ロシア革命前の写真資料としても注目すべきものだと思われる。
現在、スラヴ叙事詩20点を含めたミュシャ展が国立新美術館で開催されている。一生に一度の機会と言っても大げさには当たるまい。
本の状態:タイトルページに少し茶シミあり。その他は経年変化程度。
価格:SOLD
by booksandthings
| 2017-03-20 12:00
| 写真集 作家別作品集

