2012年 10月 14日
THE NEST GATHERERS OF TIGER CAVE / Eric Valli and Diane Summers |
燕窩(イエンウオ)。
袁枚による中国料理の古典『隋園食單』に“燕窩”、燕の巣について下記の件がある。
「燕窩は高いものだから、元来軽々しく用いないが、もし之を用いるならば、一椀必ず二十匁づつの割にする。先づ雨水の熱湯に浸しておいて、銀の針で黒い汚物をより出す。それから若雞の汁と好い火腿(ハム)の汁と新蘑菇(モウクウ)の汁、この三通りの汁で之を煮沸し、燕窩が変じて玉色(半透明)と成るを看て適度とする。・・・・・」
燕窩は調理するにも手間がかかるが、その最上のものを採ることは、はるかに大変である。
THE NEST GATHERERS OF TIGER CAVE / Eric Valli and Diane Summers
1990, London, Unpaged, 285 x 390 x 5
本書の刊行時に香港で1キロUS$2,000で取引されていた燕の巣。その高級食材をタイのアンダマン海にある Phangnga 群島の洞窟で採取する人々をドキュメントした写真集。写真家はナショナル・ジオグラフィック誌などで活躍するエリック・ヴァリとダイアン・サマーズ。
自分たちで海燕のスープを飲むわけではなく、ただ生活のためだけに巣を命がけで採取してきた人たち。あえて大判の版型にエリック・ヴァリの写真が紙面いっぱい、もしくはリズムを持たせて収録されている。一般人にはアクロバティックに見える身のこなしや、竹材、蔓、松明、腰袋などの道具類も至ってシンプルで美しい。ネパールの山奥で蜂蜜を採取する種族をドキュメントした二人の前作同様に驚くべき臨場感に溢れた写真集である。ある意味宗教画を見ているようだ。
本の状態:ソフトカバー。経年変化程度で概ね良好。
価格:SOLD
袁枚による中国料理の古典『隋園食單』に“燕窩”、燕の巣について下記の件がある。
「燕窩は高いものだから、元来軽々しく用いないが、もし之を用いるならば、一椀必ず二十匁づつの割にする。先づ雨水の熱湯に浸しておいて、銀の針で黒い汚物をより出す。それから若雞の汁と好い火腿(ハム)の汁と新蘑菇(モウクウ)の汁、この三通りの汁で之を煮沸し、燕窩が変じて玉色(半透明)と成るを看て適度とする。・・・・・」
燕窩は調理するにも手間がかかるが、その最上のものを採ることは、はるかに大変である。
THE NEST GATHERERS OF TIGER CAVE / Eric Valli and Diane Summers
1990, London, Unpaged, 285 x 390 x 5
本書の刊行時に香港で1キロUS$2,000で取引されていた燕の巣。その高級食材をタイのアンダマン海にある Phangnga 群島の洞窟で採取する人々をドキュメントした写真集。写真家はナショナル・ジオグラフィック誌などで活躍するエリック・ヴァリとダイアン・サマーズ。
自分たちで海燕のスープを飲むわけではなく、ただ生活のためだけに巣を命がけで採取してきた人たち。あえて大判の版型にエリック・ヴァリの写真が紙面いっぱい、もしくはリズムを持たせて収録されている。一般人にはアクロバティックに見える身のこなしや、竹材、蔓、松明、腰袋などの道具類も至ってシンプルで美しい。ネパールの山奥で蜂蜜を採取する種族をドキュメントした二人の前作同様に驚くべき臨場感に溢れた写真集である。ある意味宗教画を見ているようだ。
本の状態:ソフトカバー。経年変化程度で概ね良好。
価格:SOLD
by booksandthings
| 2012-10-14 12:00
| 写真集