2012年 10月 08日
LOCOMOTIVE / Raymond Loewy |
1925年にフランスで開催されたパリ万博には参加しなかったが、この展覧会に大いに刺激を受けたアメリカのデザイン界は、独自のアール・デコを進化させた様式を模索し、摩天楼と流線型を生み出した。流線型はル・コルビュジェの空気抵抗についての論述から着想され、当時のアメリカを代表するデザイナー、Norman Bell Geddes、Henry Dreyfuss、Walter Dorwin Teague、そして日本でもタバコ “Peace” のパッケージデザインで知られる Raymond Loewy らがその流れを牽引した。
LOCOMOTIVE / Raymond Loewy
1937, London, 125 plates, 193 x 252 x 15
流線型の提言にいち早く呼応したのが鉄道業界と言われている。自動車に奪われた乗客を取り戻すために、機関車のデザインに流線型を取り入れた。レイモンド・ローウィーとヘンリー・ドレフュスにデザインを依頼した UNITED STATES STEEL 社は、それらの新車両を「TWO HISTORIC TRAINS REBORN」と大々的に宣伝し、市場の活性化を試みている。
そのレイモンド・ローウィーが1冊の機関車に関する著書を刊行した。過去の歴史を紹介しつつ、世界各国の、とりわけアメリカの機関車を紹介している。機関車の精密な描写だけでなく、力感、スピード感、存在感を持った写真が上手くレイアウトされている。
本の状態:ジャケットに欠け、破れあり。本体は綴じもしっかりしており、経年変化程度。
価格:¥59,400 (2019/10/9 UPDATED)
by booksandthings
| 2012-10-08 12:00
| デザイン