2012年 09月 23日
THE FURNITURE OF R.M. SCHINDLER / Marla C. Bern-s |

現実に照らし合わせて考えてみても建築家の自邸は興味をそそられる。資産家からの依頼による広大な敷地や贅を尽くした素材や装飾を施した住宅ではなく、建築家自身が(家族と)長く住むために設計した家だからだろう。美味しいと評判のレストランのまかない料理やファッション・デザイナーの普段着、音楽家が普段聞いている音楽、作家の座右の本・・・といった具合に広げてゆくと話がどんどん逸れてゆくだろうか。
オーストリア生まれの建築家R.M. シンドラーがロサンゼルスに移り、建てたウエスト・ハリウッドの自邸Kings Road House の写真を初めて本か雑誌で見たときも感銘を受けた記憶がある。パティオに接した日本の土間を思わせる空間、外に向って開かれているようできちんと閉ざすことができそうなインターナショナル・スタイルとは呼べないであろう住宅。










THE FURNITURE OF R.M. SCHINDLER / Marla C. Berns
1997, Santa Barbara, 174 pages, 211 x 276 x 10
1960年にエッサー・マッコイ女史の著書『FIVE CALIFORNIA ARCHITECTS』が刊行されるまではルドルフ・シンドラーは建築家としてあまり世に知られていなかったそうだから驚きだ。女史がシンドラーのオフィスで働いていた1940年代にもシンドラーは自身の設計した作品を写真に撮って残すということすらしていなかったそうである。
本書はカリフォルニア大学美術館で開催されたシンドラーの家具展の際に、2500部限定で刊行された図録。シンドラーは住宅設計時に合わせて、ビルトイン、フリースタンディングなど200点もの家具をデザインしたそうだ。現在、それらの家具のリプロダクション製品や販売エリアは限られていることもあり一般的にはなじみの薄い家具類だろう。アメリカン・アーツ・アンド・クラフト調、アールデコ様式が見え隠れする家具、フランク・ロイド・ライト設計のフリーマン邸のための家具、そして自邸用の家具など数多くの家具類が、その建築作品ごとに紹介された1冊。
本の状態: ソフトカバー。カバーほんの少しキズあり。その他は概ね良好。
価格: SOLD
by booksandthings
| 2012-09-23 12:00
| インテリア・ファニチャー

