2012年 09月 18日
SUDEK / Jan Rezac |



パリを記録し、それらの写真が単なる失われつつある都市の記録だけではなく芸術として認められた写真家の先駆者にウジェーヌ・アジェ (Eugene Atget) がいる。一方、チェコスロバキアには80歳の生涯を閉じるまでプラハの街を愛し、写真を撮り続けたヨゼフ・スデック (Josef Sudek) がいた。














SUDEK / Jan Rezac
1964, Praha, 96 plates, 240 x 280 x 16
第二次世界大戦、その後のソビエト連邦下における自由な屋外での撮影が制限されていた時代があったとはいえ、当時のプラハの人々にとって撮影するために街を行くヨゼフ・スデックの姿は目に留まったに違いない。三脚の付いた大型カメラを第一次世界大戦で負傷し切断した右手を庇うかのように左手にしっかりと抱え歩く姿。1964年、ヨゼフ・スデック68歳の時に刊行された本書の巻頭のテキスト・ページには写真家の作品集としてはめずらしく数多くのスデックの撮影風景のポートレイトがページ一杯に収録されている。続いて雨に濡れるスタジオの窓からの景色、街のコートヤード、スタジオ内の静物、街の木々、シュルレアリスム的な作品、といったように収録された写真のテーマが明確に絞り込まれている。そして水滴、柔らかく差し込む光、靄など美しさに包まれた詩的な景色が見事に印刷にも生かされている。1956年刊『JOSEF SUDEK FOTOGRAFIE』と双璧の美しい写真集である。
本の状態:オリジナル・透明アセテートカバーに多少の擦れあり。ジャケットの縁部分に僅かなキズあり。その他は経年変化程度。
価格:SOLD
by booksandthings
| 2012-09-18 12:00
| 写真

