2012年 07月 13日
EERO SAARINEN ON HIS WORK / Aline B. Saarinen |


フィンランド人でアメリカの建築家エーロ・サーリネンは、代表作品“Jefferson National Expansion Memorial Gateway Arch” 日本では通称“ジェファーソン記念碑” の完成を見ることなく、この世を去った。
匿名による競技設計で一等に選ばれた。父親であるエリエル・サーリネンもこの競技設計に参加しており、事務所に一等の知らせが届いたときには、皆がだれも父親エリエルの受賞だと思い込んでいたそうだ。
セントルイスの過去の歴史を西部への発展の門として位置づけ設計され、高さも幅も180メートルに及ぶアーチは、歴史的建築物である裁判所を、そのアーチで額縁の中に収めた。その当時は、建築が不可能と言われた巨大なアーチは、エーロ・サーリネンの読みと、構造の設計家たちによって建設可能であると確認する。アーチの基壇までの階段は、始めは勾配が緩いが、上るにつれてきつくなり、階段の幅は逆に、始めは狭く、上るにつれて広くなっている。エーロ・サーリネンは、実物大のモックアップを事務所の庭に作らせて、何度も上がったり下がったりしたそうだ。
「ボロブドールやアンコールワットで、急な階段を息を切らして上るのは、ここは特別なところなのだ、という自覚を促すためなのだ。」とノース・クリスチャン教会の設計についてコメントしているが、ジェファーソン記念碑も同様の意味を持たせているのだろう。











EERO SAARINEN ON HIS WORK / Aline B. Saarinen
1962, New Haven, 107 pages, 260 x 363 x 18
エーロ・サーリネンがこの世を去った翌年に、これまでの作品を讃えるかのように1冊の大判の作品集が刊行された。写真図版、設計図面、スケッチを厳選し、グラヴィア印刷による贅沢な本である。刊行時には、未だ未完成であった“ジェファーソン記念碑”をはじめ、“GM技術研究所”、“ロンドンのアメリカ大使館”、“イェール大学インガルス・ホッケーリンク”、“TWA空港ターミナル” 、彫刻家ハリー・ベルトイヤが創った金色の微塵のような美しい作品とセオドール・ロザックの鐘楼が組み合わさった“MITクレスギィ記念講堂”などの建築、そして家具の作品が収録されている。
この本のデザインは、イェール大学でグラフィック・デザインの教鞭をとっていたAlvin Eisenman が手掛けている。奇をてらっておらずシンプルだが、とてもいいブックデザインである。
本の状態: スリップケースの破損部分をテープ補修済み。本体の角部分に当たり、キズあり。
価格:SOLD
by booksandthings
| 2012-07-13 12:00
| 建築

