2012年 06月 05日
PRAZSKE ATELIERY |
プラハの食堂(ビアホール)で排他的で有名な店は “U ZRATEHO TZGRA (黄金の虎)” だが、その反対に観光客大歓迎の店が “U KALICHA” だ。日本語も含めた数多くの言語のメニューが用意されたチェコ料理屋である。店内のあちらこちらにチェコの作家ハシェクの小説『善良な兵士シュヴェイク』 によって国民的キャラクターとなった兵士シュヴェイクが溢れている。その愛すべき人物像は、イラストレーターでもあり、風景や人物画の画がとしても著名なJosef Lada により描かれている。
PRAZSKE ATELIERY
1961, Praha, 109 pages, 234 x 273 x 24
ヨゼフ・ラダを含めプラハの芸術家たちのアトリエの写真を収録したユニークな1冊。収録された芸術家の数は69名にものぼる。いずれもチョコでは有名な芸術家であり、世界でも名の知られた芸術家も含まれる。アトリエについてのテキストは、日本でも知られているミラン・クンデラらの作家、写真はヨゼフ・スデックらが担当している。ソビエトの管理下の時代、芸術家たちもアトリエは、まさしく作品を制作するための質素な空間でありながら、自然光が差し込む天窓、高い天井、そしてアトリエの片隅に置かれた調度品や製作に使用する道具やモチーフなどに潤いを感じる。芸術家のアトリエの写真集はというものは、なにかと発見があり、眺めていて飽きないものだ。
表紙のデザインに使われているターコイズ・ブルーもしくはシアンに近いブルーとレモン・イエロー、レッド、ブラックのコンポジションが古めかしくも魅力がある。
本の状態: 経年変化程度で概ね良好。
価格:SOLD
by booksandthings
| 2012-06-05 12:00
| インテリア・ファニチャー