2022年 08月 29日
FLOWERS BY GIORGIO MORANDI / Jean-Michel Folon |



ベルギー人アーティスト、ジャン=ミシェル・フォロン (Jean-Michel Folon) は1979年にイタリアの静物、風景画家ジョルジョ・モランディ (Giorgio Morandi) 亡き後、そのままの状態であったボローニャのアトリエとグリッツアーナの夏の家を訪れ、数枚の写真を残している。フォトジェニックなモランディのアトリエを撮影するために訪れた写真家では、フォロン以外にもデュアン・マイケルズ (Duane Michals)、ルイジ・ギッリ (Luigi Ghirri)、ジャンニ・ベレンゴ・ガーディン (Gianni Berengo Gardin)、近年ではジョエル・マイロウィッツ (Joel Meyerowitz) らがおり、そのアトリエの写真は彼らの写真集で見ることができるが、フォロンの1979年というのはモランディの死後すでに15年経過してはいるものの、他の写真家たちと比較しても早い時期での撮影ではないだろうか。モランディの親友で画家でありギャラリーのオーナーであったジーノ・ギリンゲッリ (Gino Ghiringhelli) の娘で当時同居していたパオラを伴い、モランディの一番下の妹マリア・テレサに導かれながらジャン・ミシェル・フォロンはアトリエを訪れている。写真を撮る際は、アトリエにあるものは全く触らず、採光は窓の光と天井のランプだけだったそうである。そこには先にあげた4人の写真集では目にしない、ベッド脇の版画のプレス機も写されている。写真家ではないフォロンによる興味深いモランディのアトリエの写真である。








1985, New York, Unpaged, 234 x 325 x 15
ジャン・ミッシェル・フォロンが撮影したジョルジョ・モランディのアトリエの写真を収録した、花を愛するモランディによる花器やテーブルに置かれたの花々の作品集『FLOWERS BY GIORGIO MORANDI』。モランディの親友の娘パオラ・ギリンゲッリの思いつきから実現に至った作品集でもある。
第一部はデ・キリコを思わせる1910年代の初期の作品から、独特の静寂感を持った往年の作品までの中から選ばれたモランディのエッチング、水彩画、油彩画40点を収録。続いて第二部はジャン=ミシェル・フォロンが撮影したアトリエの写真20点とその回想文を収録。
花の命は短い。描かれた花々は、じっくりと時間をかけて観察するのに適した、生花ではなく枯れることのないシルク・フラワーが多いことを描かれた作品やフォロンが撮影した写真から察することができる。
本書のデザインはアメリカのグラフィック・デザイナー、ミルトン・グレイザー (Milton Grazer) が手掛けている。プッシュ・ピン・スタジオの創設メンバーとして知られているミルトン・グレイザーはフォロンの友人でもあり、またモランディが1930年から1956年までボローニャ美術学校で版画教師として教鞭をとっていた時の生徒でもあった。
本の状態:ジャケットの僅かな汚れ、背部分のヤケあり。その他は経年変化程度。
価格:SOLD
by booksandthings
| 2022-08-29 12:00
| アート

