2017年 09月 09日
KINSEY PHOTOGRAPHER VOLUME 3 THE LOCOMOTIVE PORTRAITS / Dave Bohn, Rodolfo Petschek and John Labbe |
Undated, NY (Black Dog & Leventhal Publishers), 143 pages, 333 x 267 x 18
20世紀初めのアメリカ合衆国ワシントン州北西部で材木切り出し作業の様子をカメラに収めた写真家として知られるダリウス・キンゼイ (Darius Kinsey) と暗室作業を担当したその妻タビサ・キンゼイ (Tabitha Kinsey)。
シアトルの自身のスタジオには居つくことなく、重い撮影機材を抱えて日々森の中に入り、切り出し作業に従事する人たちを撮影した。
本書は、その3000点以上の記録写真の中から編集された2組の写真集(1975年刊)に続く、材木切り出し作業で活躍した蒸気機関車をテーマとした第3の写真集である。100トンを超える大型の蒸気機関車から19世紀末に作られたハンドメイドの小型の蒸気機関車までキンゼイが撮影した41点の写真に、材木切り出し業の歴史研究家であるジョン・ラビィ (John Labbe) の解説、そして数名の作業員による当時を振り返ったコメント、材木切り出し業者のリストや広告で構成。まさにキンゼイの写真の芸術性と記録性とを併せ持った1冊となっている。
本の状態:ジャケットの縁部分にヨレ、シワあり。本体は経年変化程度。
価格:SOLD
1988年ソフトカバー版。
KINSEY PHOTOGRAPHER VOLUME 3 THE LOCOMOTIVE PORTRAITS / Dave Bohn, Rodolfo Petschek and John Labbe
1988, San Francisco, 143 pages, 328 x 260 x 14
本の状態:フラップ付きソフトカバー。カバー後側に当たりキズあり。その他は経年変化程度。
価格:¥3,300 (2021/2/27 UPDATED)
その経緯はこのようなもの。ダリウス・キンゼイが他界した翌年の1946年、シアトルの写真家 Jesse Ebert は、未亡人タビサ・キンゼイから手元にあったすべてのネガやプリント、機材などを購入した。その後、エバートは、コレクションの一括転売を試みるものの長年その相手が見つからず年月が過ぎていった。そして1971年、写真家・作家の Dave Bohn と写真家 Rodolfo Petdchek がエバートの家でキンゼイのコレクションを見せられ、数か月後に購入を決め、作品群を手にしキンゼイの研究にいそしむ。1975年にはオークランド・ミュージアムにて写真展『KINSEY PHOTOGRAPHER』を企画・開催し、同時に2冊組の作品集『KINSEY PHOTOGRAPHER』を手掛けた。二人は、その後、最終的なコレクションの行き先としてワシントン州への里帰りを念頭に置く。1978年、シアトルを旅したデイヴ・ボーンは、ワシントン州での新しい美術館の話を耳にし交渉を始め、両者の合意のもとコレクションは Whatcom Museum の所蔵となり、キンゼイ・コレクションはその後も増えていった。
ダリウス・キンゼイのオリジナル・プリント。Original Print.
フレーム・サイズ:W578 H475 D34
状態:機関車の車体には、"S. RY & L CO." と読める会社名。ネガ上に "KINSEY" とサイン。フレームに小キズあり。
価格:SOLD
by booksandthings
| 2017-09-09 12:00
| 写真集