2017年 07月 27日
SURREALISM / Julien Levy |
ジョセフ・コーネル (Joseph Cornell) - 1903年、ニューヨーク州ナイアックに生まれる。13歳の時に父親が病死し、母親と小児マヒの弟を支えながらの生活となる。31年、マックス・エルンストの作品に出会い、美術の道を歩むことになる。30年代にはシュールレアリスム系の画家たちと交流を持つ。コラージュによる神秘的な箱の作品を制作し続けた。1972年、没。
そのジョセフ・コーネルと私とは、つい2、3か月前まで、アラン・カプロー、リー・ボンテクーなどと一緒に、ニューヨークのガートルード・スタイン画廊でグループ展をしたばかりだった。もっとも、彼と私とは顔を合わせてはいなかったので、その家で会ったのが最初の出会いだった。この時、ジョセフ・コーネルは50代後半だったが、私にはずいぶんおじいさんに見えた。
彼の家は典型的なコロニアル風の建物で、アメリカそのものだった。だが、いったん中に入ると、そこはヨーロッパの匂いがした。私が住んでいたニューヨークの世界とはまったく違った気配がしたのが、まず私を驚かせた。
そう言えば、ジュリアン・レヴィ画廊でのシュールレアリスム展のポスターにあった、少年がラッパで「シュールレアリスム」と連呼している絵柄は、確か、ジョセフ・コーネルが描いたものではなかったか、とその時思い出したのだった。
- 『ジョセフ・コーネル』草間彌生
SURREALISM / Julien Levy
1936, NY, 191 pages, 195 x 246 x 18, Limited to 1500 copies
ニューヨークにおけるシュルレアリスム展の開催場所として名高いジュリアン・レヴィ・ギャラリー。最初の展覧会は1932年、続いて1935年にもシュルレアリスム展を開催し、この芸術思想をアメリカに広めた重要なギャラリーのひとつである。本書は、2回目のシュルレアリスム展の翌年に刊行されたジュリアン・レヴィによるシュルレアリスム読本である。草間彌生女史の記憶するジョセフ・コーネルによる秀逸なコラージュがカバーを飾っている。
Andre Breton、Paul Eluard、Max Ernst、Marcel Duchamp、Tristan Tzara、Louis Aragon、Hans Arp、Antonin Artaud、Victor Brauner、Rene Char、Rene Crevel、Robert Desnos、Georges Hugnet、Valentine Hugo、Rene Magritte、Georges Malkine、Andre Masson、Man Ray、Joan Miro、Pierre Naville、Benjamin Peret、Georges Ribemont-Dessaignes、Guy Rosey、Yves Tanguy、Roger Vitrac、Giorgio de Chirico、Pierre Roy、Paul Klee、Albeto Giacometti、Salvador Dali、Pablo Picasso、Gisele Prassion、Richard Oelze、Hans Bellmer、Leonor Fini、Alexander Calder、Joseph Cornell、Henri Cartier-Bresson らシュルレアリストとその周辺が揃い踏み。
限定1500部。
本の状態:ジャケットの背部分のタイトルが退色、シミ、破れ、欠け、擦れ、汚れあり。本体のページに経年退色が部分的にみられるものの、目立った破れや汚れはない。
価格:¥44,000 (2023/12/28 更新)
アメリカのコメディ俳優マルクス兄弟 (The Marx Brothers) もシュルレアリストのお仲間として本書に登場。
そのジョセフ・コーネルと私とは、つい2、3か月前まで、アラン・カプロー、リー・ボンテクーなどと一緒に、ニューヨークのガートルード・スタイン画廊でグループ展をしたばかりだった。もっとも、彼と私とは顔を合わせてはいなかったので、その家で会ったのが最初の出会いだった。この時、ジョセフ・コーネルは50代後半だったが、私にはずいぶんおじいさんに見えた。
彼の家は典型的なコロニアル風の建物で、アメリカそのものだった。だが、いったん中に入ると、そこはヨーロッパの匂いがした。私が住んでいたニューヨークの世界とはまったく違った気配がしたのが、まず私を驚かせた。
そう言えば、ジュリアン・レヴィ画廊でのシュールレアリスム展のポスターにあった、少年がラッパで「シュールレアリスム」と連呼している絵柄は、確か、ジョセフ・コーネルが描いたものではなかったか、とその時思い出したのだった。
- 『ジョセフ・コーネル』草間彌生
SURREALISM / Julien Levy
1936, NY, 191 pages, 195 x 246 x 18, Limited to 1500 copies
ニューヨークにおけるシュルレアリスム展の開催場所として名高いジュリアン・レヴィ・ギャラリー。最初の展覧会は1932年、続いて1935年にもシュルレアリスム展を開催し、この芸術思想をアメリカに広めた重要なギャラリーのひとつである。本書は、2回目のシュルレアリスム展の翌年に刊行されたジュリアン・レヴィによるシュルレアリスム読本である。草間彌生女史の記憶するジョセフ・コーネルによる秀逸なコラージュがカバーを飾っている。
Andre Breton、Paul Eluard、Max Ernst、Marcel Duchamp、Tristan Tzara、Louis Aragon、Hans Arp、Antonin Artaud、Victor Brauner、Rene Char、Rene Crevel、Robert Desnos、Georges Hugnet、Valentine Hugo、Rene Magritte、Georges Malkine、Andre Masson、Man Ray、Joan Miro、Pierre Naville、Benjamin Peret、Georges Ribemont-Dessaignes、Guy Rosey、Yves Tanguy、Roger Vitrac、Giorgio de Chirico、Pierre Roy、Paul Klee、Albeto Giacometti、Salvador Dali、Pablo Picasso、Gisele Prassion、Richard Oelze、Hans Bellmer、Leonor Fini、Alexander Calder、Joseph Cornell、Henri Cartier-Bresson らシュルレアリストとその周辺が揃い踏み。
限定1500部。
本の状態:ジャケットの背部分のタイトルが退色、シミ、破れ、欠け、擦れ、汚れあり。本体のページに経年退色が部分的にみられるものの、目立った破れや汚れはない。
価格:¥44,000 (2023/12/28 更新)
アメリカのコメディ俳優マルクス兄弟 (The Marx Brothers) もシュルレアリストのお仲間として本書に登場。
by booksandthings
| 2017-07-27 12:00
| アート