2016年 04月 25日
IZAS, RABIZAS Y COLIPOTERRAS / Camilo Jose Cela, Juan Colom (Photos) |
詮索好きそうな目つきで顎の下にカメラを構え通りを歩く男。
スペインを代表する写真家のひとり Juan Colom 。
彼が歩いている地区はスペイン・バルセロナの海沿いの一画 EL RAVAL。
Barri Xines 或いは Barrio Chino とも呼ばれ、英語では China Town ということになる。この地区は、労働者、貧困層、ホームレス、娼婦などの人々が無秩序に暮らし、言い換えればある意味自由な地区。
1960年代、Juan Colom はこの地区に頻繁に足を運び、通りの様子をカメラに収めている。
IZAS, RABIZAS Y COLIPOTERRAS / Camilo Jose Cela, Juan Colom (Photos)
1964, Barcelona, 86 pages, 215 x 225 x 18
ホアン・コロムが撮影したエル・ラベル地区の街娼たちの写真とノーベル文学賞を受賞したスペインの作家カミーロ・ホセ・セラ (Camilo Jose Cela) の文章で構成した1冊。タイトルの『IZAS, RABIZAS Y COLIPOTERRAS 』に該当する英語(同義語)はない。
コンタクトシートを配したカバーに、厚めの用紙に印刷されたテキスト、そして通りに佇んだり、歩いたりしながら客を引く娼婦たちの写真の数々。哀れを誘う悲し気な印象はなく、グロテスクで赤裸々な写真ゆえに、少しユーモラスな我々人間の生活感が漂ったものに感じられる。巻末に添えた娼婦の写真の円形インデックスなど本のレイアウトも上出来。
カミーロ・ホセ・セラの文章はスペイン語。
本の状態:カードボード版。カバーに少しキズ、擦れによる汚れあり。本体の天地・小口に点状のシミあり。内部のテキストページの縁部分に経年ヤケあり。その他は経年変化程度。
価格:SOLD
by booksandthings
| 2016-04-25 12:00
| 写真集