2014年 01月 29日
JOHN RAWLINGS 30 YEARS IN VOGUE / Kohle Yohannan |
エレガントな装いのアメリカ人写真家ジョン・ローリングス (John Rawlings) 。
マンハッタンで営業するサクス・フィフィス・アヴェニューなどいくつかのデパートのウィンドウ・ディスプレイの仕事を経て、1936年に VOGUE STUDIO のアシスタントとしてコンデ・ナスト社に雇われた。そしてホルスト (Horst P. Horst) やセシル・ビートン (Cecil Beaton) ら当時のヴォーグのスター写真家の助手として小道具や照明の仕事に携わり、仕事を始め数か月後には自らが撮影した写真がヴォーグ誌に掲載される。早熟であった。
時代の空気を読みとり、人形や彫像のようなポーズをモデルに求めずナチュラルな美しさを表現しヴォーグの一時代を築いた写真家のひとりだった。
JOHN RAWLINGS 30 YEARS IN VOGUE / Kohle Yohannan
2001, Santa Fe, 267 pages, 250 x 313 x 30
これまでヌードをテーマとした写真集を2タイトル出版していたジョン・ローリングスの待望のファッションをテーマとした写真集である。出版社はキュレーターとして名高いジョン・クランプ (John Crump) 率いる Arena Editions 。いくつかの魅力的な写真集を手掛けた出版社であった。
本書は1930年代から60年代までの30年間におけるジョン・ローリングスのヴォーグ誌での作品をまとめた1冊。モノクロ写真も多数収録されているが、当時のカラー写真の眩い色調を見事に再現したページに息をのむ。Arena Editions ではおなじみのエルサ・ケンダル (Elsa Kendall) による奇をてらわないカバーを含めたブック・デザインも洒落ている。
本の状態:経年変化程度。
価格:SOLD
by booksandthings
| 2014-01-29 12:00
| 写真