2013年 12月 18日
JEAN GOULDEN / Bernard Goulden |
アールデコ様式でキュービスティックなフォルムのエナメル装飾のボックス、トレイ、花器、置時計作品などで知られるフランス人の画家、デザイナー Jean Goulden の第一次大戦前1912年のポートレイト(上)。薬学を専攻しながらパリで絵を学んでいた頃の写真だろうか。その後、第一次大戦がはじまり、医師として従軍しマケドニアへ。終戦後はその南に位置するギリシャのアトス山付近に滞在し、そこでビザンチン・エナメルの美しさに出会った。そしてフランスへ戻り、仕事のパートナーとして Jean Dunand、Paul Jouve、Francois-Louis Schmied と組んで作品を制作した。1935年に撮影されたポートレイト(下)には、絵筆から金属板を削るスクレッパー、あるいはバニッシャーに持ち替えて作業している姿が写されている。
JEAN GOULDEN / Bernard Goulden
1989, Paris, 159 pages, 235 x 312 x 22
作品数がそれほど多くないと言われている Jean Goulden の展覧会カタログなどをのぞく、おそらく唯一の作品集。出版社はアールデコ・デザインに関する出版物で信頼の高い Editions du Regard 。
エナメル装飾のプレート絵画、水彩や油彩画、Jean Dunand らとの共作、デザインスケッチなど Jean Goulden の全貌を紹介する充実した内容になっている。
本の状態:ジャケットに多少の擦れあり。見返しに2㎝角程度の糊跡あり。その他は経年変化程度。
価格:¥9,900
by booksandthings
| 2013-12-18 12:00
| 応用美術・装飾美術