2012年 05月 12日
JAROMIR FUNKE FOTOGRAFIE / Ludvik Soucek (Text) |
「プラハの詩人」と呼ばれた写真家ヨゼフ・スデック (Josef Sudek) の若き日のポートレイトである。
撮影された年は不明だが、コートに右腕を通していないところをみると、第一次世界大戦で負傷し、右腕を切断した以降であるから1920年から30年代に撮影されたものであろう。撮影者はヤロミール・フンケ (Jaromir Funke) 。ヨゼフ・スデックと同い年であり、共に Ceskou fotografickou spolecnost (チェコ写真協会) を設立した仲間である。
JAROMIR FUNKE FOTOGRAFIE / Ludvik Soucek
1970, Praha, 132 pages, 173 x 242 x 17
1920年から30年代にかけてチェコスロバキアの主要なモダニスト写真家のひとりであるヤロミール・フンケの代表作をまとめた写真集。
1960年にSNKLU から刊行された写真家シリーズでのヤロミール・フンケの写真集は小ぶりのペーパーバック版であったが、単独でのハードカバーの作品集としてはこれが最初ではないだろうか。
キュビズムに影響を受けた作品、新たな客観的実在性や構成主義のスタイルを表現した作品、詩的な静物・風景写真などコンパクトにまとめた1冊である。写真集自体のサイズ感も良く、チェコスロバキアという国の写真集製作の勘所が映え渡っている。
本の状態:ジャケットのフラップ部分に折れ目あり。その他は経年変化程度。
価格:SOLD
by booksandthings
| 2012-05-12 12:00
| 写真