2020年 10月 07日
GENTLE GIANTS / Bruce Weber |
JFKことケネディー大統領は華やかな政治手腕のその裏で絶えずダークサイドの噂も耐えない人物であったようだが、それに比べ弟であるRFKことロバート・ケネディー上院議員、愛称ボビーはケネディ家の中でも特に強い倫理観を持った人物であり、マフィア、人権問題、労働組合、ベトナム戦争などの多くの問題に取り組んだ。アメリカ国民からの人気も高く、おそらくという言い方が適切かどうかは分からないが、暗殺されることがなければ次期大統領となる可能性はかなり高い政治家だったはずだ。アメリカ国民からの人気の高さを実感する本として以前にブログで紹介していたポール・フスコ (Paul Fusco) が撮影したRFKの葬儀列車を見送る人々の写真集が挙げられる。
さて上の写真は家族のポートレイトで知られるベティ・クーナー (Betty Kuhner) がRFKとその子供たちがフットボールをしている様子を撮影したものだが、飼い犬であるニューファンドランド犬がちょこんと鎮座している。ロバート・ケネディは妻との間に11人もの子供がおり、子沢山が彼の人柄をも表しているようだ。この写真は写真家ブルース・ウエーバー (Bruce Weber) とパートナーであるナン・ブッシュ (Nan Bush) の動物写真のコレクションのなかの1枚であり、彼らのユニークな写真集『HEEL TO HEAL』に収録されている。
1994, NY, 141 plates, 246 x 312 x 30
カナダのニューファンドランド島を原産地とするニューファンドランド犬をテーマに、動物をこよなく愛するブルース・ウエーバー が撮影した1冊。本来の姿である作業犬、救助犬としてのニューファンドランド犬から愛好家やペットとして飼われているものまでアメリカ各地、そしてイタリアロケまでもが収録されている。ブルース・ウエーバーは、4匹の愛犬ゴールデン・リトリバーを写真によく登場させているだけに、このような犬の写真集の出版は待ちに待ったものだった。
子供の頃、両親から誕生日プレゼントとして犬を買ってもらえることになり、喜び勇んでペットショップに出かけたが、そこにはたった1匹の犬しかおらず、しかもそれが気乗りのしないプードル犬だったのであるが、親に嫌とは言えず家に連れ帰り、学校の友達からもその犬のことでからかわれながらも徐々にプードル犬がブルース・ウエーバーのよき相棒となってゆく微笑ましいエピソードも綴られている。
本の状態:ピクトリアル・ハードカバー。クロス装の部分に多少の擦れあり。その他は経年変化程度。
価格:SOLD
by booksandthings
| 2020-10-07 12:00
| 写真集